鈴木先生8/武富健治/双葉社アクションコミックス
毎度毎度読むとどっと疲れる鈴木先生シリーズ最新刊。
着かれ続けて8冊目でやっと気づいたんだが、
鈴木先生は格闘漫画だということに気づいた。
つまりこの漫画は言葉の殴り合いなのだ。
それもガチンコのぶん殴りの喧嘩。
で、これは論理的な漫画であるということとはかなり違う。
『DEATH NOTE』は同じ論法でいくとナイフでブスり。
「ナイフでブスリとやるために」準備を怠らない。
一撃必殺の漫画である。
それに比べて鈴木先生はすでに修行を終えた格闘家が
挑戦者と真正面からボコボコに殴り合っているわけである。
多分同じたぐいの漫画はどちらかというと『ハチワンダイバー』で
ハチワン10冊分くらいを煮詰めたものを1冊で食べようとすると
こういう漫画が出来上がるんだと思う。
何を言っているか分からないと思うが、
つまりそういうことだと気付いたという話である。
で、今回の鈴木先生だけれども、
中心が鈴木先生からズレていくのが良いと思う。
これまでの鈴木先生は鈴木先生vs生徒/教師だったが、
その構図が少しずつ変わっていき複雑化していってる。
鈴木先生の立場も変化していってるので面白い。
まだまだ楽しめそう。
んで、この漫画の目指す所は基本的には
「教師批判の方向転換」なんだと思う。
モンスターペアレントとかも含めて不利な状況に置かれる教師、
ノブレスオブリージュ的な感覚も含めて、
「あんたの考えは根本的なところがおかしいよ」ということを、
教師と生徒のやりとりから実は読者に説いてる。
作品開始当初は生徒/教師は「大衆」であり、
鈴木先生だけが「客観的視点を内包した人」で描かれてて、
その対決漫画だったのが、次第に鈴木先生サイドで語る人間が
増えていく。最終的に置いて行かれるのは読者だけかもしれない。
基本的にはそんな漫画だと思ってる。
そんな重たいテーマを言葉の殴り合いで表現するんだから
重たくて疲れるわけである。でも面白いから読むけど。
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